今日は象は忘れない/アガサ・クリスティの読書感想文を書いていきます。

この話はポアロが友人のオリヴァ夫人に頼まれて、オリヴァ夫人の名づけ後の両親にまつわるかこの事件の真相を追う話です。
その事件というのは『両親の死』、目立つ動機はなかったものの、心中ということで解決済となっている事件です。
野放しの殺人犯はいない、新しい死体が転がるわけでもない、アガサ先生のスリーピング・マーダー物の中でも特に静かで平和な話。
なんならポアロの灰色の脳細胞もそんなに活躍していない気もします。
ミス・マープルは結構人のために事件の解決に動くことも多いですが、ムシュー・ポアロは割と自分のために事件を解決してるんですよね。
しかし今作は、結果的にポアロが人のために動いて事件を解決します。
この本は、若い二人が新たな門出を迎えるために、花嫁の両親の自殺という陰惨な過去に区切りをつけるために、ポアロが頑張る話なんですね。
象は忘れないという言葉をキーワードに、事件にまつわる人々(象)に話を聞いて回り、最終的に真実を知る象に巡り合います。
この本は名探偵ポアロシリーズの中で、最も最後に書かれた話なのだそうです。
オリヴァ夫人やスペンス警部などおなじみのメンバーも出てきますし、嫌なやつも出てこない、最後も希望を感じられるラストで、最後に書かれたのがこういう平和はお話なのは何か感慨深いですね。
刊行されているハヤカワの名探偵ポアロのシリーズはカーテンとブラックコーヒーを残すのみになりました。
頑張って今月中に読み終わすぞー。


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