今日は五匹の子豚/アガサ・クリスティの読書感想文を書きます。

この本は『過去に起こった事件を解決する作品』であり『マザーグースの出てくる作品』です。
16年前、高名な画家の父を、母が毒殺した。
その娘である若い女性から、その事件を解決してほしいという依頼を受けるポアロ。
娘は母親の無実を信じていますが、他の事件関係者は皆母が犯人であったということを疑っていません。
果たして真相はどうなのか…。
というあらすじ。
ポアロは当時の関係者から丁寧に話を聞いて行きます。
弁護士や警視などの当時の事件の関係者から、事件の現場に居合わせた五人の人物に至るまで、それぞれの視点から事件が語られます。
このあたりは、ループもののお話を読んでいるかのような気持ちになりました。
ひたすら同じ事件に対するそれぞれの印象や知っていることの話が延々続きます。
正直ちょっと眠くなりました。
殺害現場にポアロが出向くのもようやく150ページを過ぎたあたりです。
この辺りから一気に面白くなっていくんですよね。
長い下ごしらえが終わった感じです。
犯人が誰かについてのネタバレは避けますが、この作品は『誰が犯人か』知ったうえで読み返すとより面白いかもしれません!
さて、この本で面白いなと思ったのは、娘が母の無実を信じている理由。
単なる母への盲目的な愛情ではなく、『母は嘘をつかない人だ』からだというのです。
なんなら『母親のことは特別好きではなかったけど、信頼していた』とまで言います。
アガサ・クリスティ先生の小説に出てくる有能なタイプの女って感じですごくいいですよねー。
ドライすぎる!
クリスティ作品の犯人は肉親や配偶者なこともよくあるし、家族だからって必ずしも仲がいいわけでもないですもんね。
もっとも献辞などを見る限りクリスティ先生自身はそれなりに親戚とも仲良くしていそうですが!


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